GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は? @東京都現代美術館

こんにちは、アート・コミュニケータのRicaです。

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今日は東京都現代美術館で2021年7月17日〜10月17日まで開催されている「GENKYO横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」をご紹介します。

私は横尾忠則さんといえばポスターアートを思い浮かべていましたが、1990年代からは自らを画家と宣言してより精力的に油彩画を描かれています。

愛知県から始まった横尾忠則展ですが、東京会場は点数を増やして600点の作品を展示しています。

ポスターに使われている作品は「T+Y自画像(2008年)」です。左上のロープが私には怖いものに映ったのですが、これが何を意味するのかも回答を得たいと思い、思い切って観に行きました。

展覧会は15部構成になっています。(会場内な撮影不可です)

目次

原郷から幻境へそして現況は?

神話の森へ

会場に入ってすぐのタイトルは「神話の森へ」です。

横尾氏は1985年にニューヨーク近代美術館でピカソの絵を見てから、活動をグラフィックデザインから絵画を軸にしました。

日本の神話を主題にした作品もあれば、骨や剥製、電飾を使ったりと試行錯誤を繰り返している作品をそのまま最初に見せることで、現在の横尾氏の現況を予感させているようです。

多元宇宙論

カンヴァスの上にカンヴァスを貼り付ける「カンヴァス・オン・カンヴァス」の多次元絵画と呼ばれる作品を展示しています。

リメイク・リモデル

1966年の個展で発表された「ピンク・ガールズ」をリメイクしています。

越境するグラフィック

私がこれまでに感じていた横尾忠則氏グラフィックデザインの世界です。

滝のインスタレーション

滝の絵画を描く際に集めた世界の滝の絵葉書。13,000枚もの絵葉書をインスタレーションとして使い、神秘的な空間作品にしています。

地球の中心への旅

滝のテーマ以降、自分自身の内面と記憶に向けられた時代、江戸川乱歩などの小説や講談社の絵本をモチーフに夢の時空間を表現したような世界観の作品です。

死者の書

少年時代から感じていた死への関心、空襲の記憶、宇宙や輪廻転生を描いています。

Y字路にて

今回の展覧会で発見だった「Y字路」。懐かしさとか悲しさとか不思議な感覚があふれてきました。

解説にある不穏な気配という言葉が当てはまります。

タマへのレクイエム

横尾忠則氏が15年間一緒に暮らした猫のタマの最期の姿をとらえています。描くことによって、失われたタマを蘇らせようとする行為、絵画の根源に通じるものであると評されています。

 

『タマ、帰っておいで』

横尾氏のタマへの想いが伝わってくる本です。

横尾によって裸にされたデュシャン、さえも

レディメイドのオブジェで知られるマルセル・デュシャン(1887〜1968)の作品を絵画の中に引用することで「反時代的である」ことを表現した作品です。

終わりなき冒険

Y字路シリーズ以降、銭湯、温泉、水などをテーマに連作を描いています。抽象、具象にとらわれることのない作品は横尾忠則氏の「終わりなき冒険」を示唆しています。

西脇再訪

横尾忠則氏が19歳まで過ごした兵庫県西脇市。1996年、2007年、2018年の3回訪問し、手漉き和紙による作品を制作しています。コラージュ作品は横尾忠則氏の創作の本質をなす重要な作品です。

原郷の森

抽象性と具象性の融合、絵画の肉体化という言葉がキーワードです。横尾忠則氏が到達した自由な絵画の境地を感じることができます。

アーカイブ

横尾忠則氏が5歳の時に描いた最も初期の模写やコラージュ、滝の絵など将来を予見させる作品が展示されています。

WITH CORONA (WITHOUT CORONA)

2020年5月以降、マスクをコラージュした作品を発表しています。

GENKYO 横尾忠則展について

圧倒される作品数を一気に見ることで、横尾忠則氏の活動の多様さを見ることができました。

私は現代アートはよくわからないという感想を持ってしまうのですが、今回の横尾忠則氏の作品にはグラフィックデザインには躍動感のある「生」絵画にはいつも背後にある「死」を表現しているのかなと思いました。

展覧会のポスターに使われてるメインビジュアル「T+Y自画像(2008年)」のロープについては、1965年に「29歳で絶頂を極めて死んだ」というテーマの「自画像」を43年後の82歳の自分の姿にリメイク、リモデル=映し出した。そう考えます。

展覧会ポスターより

GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は? 展覧会概要

会期:2021年7月17日~10月17日
会場:東京都現代美術館
開館時間:10:00~18:00(展示室入場は閉館30分前まで)
休館日:月(7月26日、8月2日、8月9日、8月30日、9月20は開館)、8月10日、9月21日 
料金:一般 2,000円 / 65歳以上・大学生・専門学校生 1300円 / 中高生 800円 / 小学生以下無料(予約優先あり。詳細は展覧会ウェブサイトへ)

※最新情報は、展覧会ウェブサイトまたは美術館にてご確認ください

展覧会ウェブサイト https://genkyo-tadanoriyokoo.exhibit.jp/

横尾忠則 よこお・ただのり
1936年、兵庫県西脇市生まれ。高校卒業後、神戸でデザイナーとしての活動を始め、1960年に上京、グラフィック・デザイナー、イラストレーターとして脚光を浴びる。その後、1980年にニューヨーク近代美術館で大規模なピカソ展を見たことを契機に、画家としての本格的な活動を開始。様々な手法と様式を駆使して森羅万象に及ぶ多様なテーマを描いた絵画作品を生み出し、国際的にも高く評価される。2000年代以降、国内の国公立美術館での個展のほか、パリのカルティエ現代美術財団(2006)をはじめ、海外での発表も数多く行われている。2012年に横尾忠則現代美術館(兵庫県神戸市)、2013年に豊島横尾館(香川県豊島)開館。

ガイドブック

『GENKYO横尾忠則I A Visual Story: 原郷から幻境へ、そして現況は? ガイドブック 』

展覧会ではわからなかったことがこのガイドブックで明らかになります。

東京都現代美術館について   

  • 所在地:東京都江東区三好4-1-1
  • 交通:東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」B2番出口より徒歩9分
  • そのほか都営バスが便利です「東京都現代美術館前」下車
  • ロッカー:あり:コイン戻り式 ¥100(¥100コインお持ちください)
  • 写真撮影:展示室内は不可
  • 一般駐車場なし
  • 休館日はウェブサイトのカレンダーでご確認下さい。

東京都現代美術館 WEBサイト https://www.mot-art-museum.jp/

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